LINEヤフーのIT人材育成プロジェクトは、中高生向けの1DAYプログラム「キャリア教育『自分の未来は自分で創る!』」を夏休みに開催しました。
今年は「LINE AIアシスタント」を活用することでさらにパワーアップ。中高生たちは、自己理解を深め自分の可能性や視野を広げるためのツールとしてLINE AIアシスタントを使い、自分自身を深く理解し、大切にしていることを言語化するワークに挑戦しました。はたしてどのような質問を投げかけ、どのような答えを得たのでしょうか。
編集部メンバーは中高生と一緒に、今回のプログラムを体験してきました!
まず、生成AIの使い方に慣れてみましょう!
まず、「おやじギャグカルタ」というゲームでウォーミングアップ。
生徒さんたちが1枚ずつ引き、どんなおやじギャグが出たか確認します。
では、LINE AIアシスタントに、さっきの親父ギャグをもっと面白くしてもらいましょう。
こんなふうに聞いてみよう!
親父ギャグ「〇〇〇〇〇」を、
もっと大笑いできるギャグにして!
聞いてみました。
親父ギャグ
「石けんが落ちた! シャボーン!」
を、もっと大笑いできるギャグにして!
「大笑いにするのが難しいなら、小笑いでもいいんだよ」という気持ちを込めてリクエスト。
さあ、生成AIの回答は...?
「石けんが落ちた! シャボーン! でも、石けんが言ったんだよ。僕は泡になりたくないって!」
お、面白いかな...。
「親父ギャグは予測不能な展開がポイント」だそうです。
勉強になりました。
みんなで笑いながら(苦笑しながら?)楽しむ様子が見られました。
さっき「もっとOOにして!」と伝えた生成AIへの指示・命令を、「プロンプト」と呼びます。
このプロンプトで出てきた親父ギャグはどうでしたか?
「へぇ~」でも、「うーんいまいち...。」
どっちも正解です!
生成AIは、LLM(大規模言語モデル)でインターネットにある情報を元に答えを生成します!
たとえるなら、インターネット上の色々な情報が詰まっている脳を手に入れるような感じです。
生成AIはインターネット上の色々な情報が詰まっている脳のようなもの
回答は必ずしも正解ではないこともあります。
だからこそ、正しい情報かどうか判断したり、生成AIの回答をどう活かすのか考えたりするのが大切です。
そして、生成AIは人ではないので、
「こんなこと友だちには恥ずかしくて言えないな」
「親に言ったら絶対反対されるし」
「先生に言ったら、あきれられそう...」
と思うようなことも聞けちゃいます。
でも、その回答をどう捉えるのか、どう活用するのかがみんなの腕の見せどころです!
では、LINE AI アシスタントのチカラを借りてみなさんの活躍の可能性を聞いてみましょう!
私は今、OO歳。
私が大切にしている想いは、「OOOOO」で、
「人生でOOOができたら最高!」って思っている。
そんなわたし、将来どんな活躍の可能性ある?
10個教えて!
学生さんたちの真剣な思いをのぞき見するのも悪いので...
では、大人の私が15歳になりきって質問してみましょう。
私は今、15歳。
私が大切にしている想いは、「友だちと楽しく過ごしたい」で。
「人生でいろいろな価値観の友だちができたら最高!」って思っている。
そんなわたし、将来どんな可能性ある? 10個教えて!
わあ...しっかりアドバイスしてくれています。
自分が中高生のときにこのツールが使えたらよかったな~!
では、「なんでその案を出してくれたの?」と聞いてみてください!
「自分の強みや興味を活かして活躍するためには、自分自身を客観的に見つめ直し、ポジティブな側面を肯定的に捉えることが大切です」とのこと。
たしかに、「自分のポジティブな側面」を見つけて肯定することって難しいですよね...。
生成AIが出してくれた10個のアイデアについて、どう思いましたか?
これも、さっきのおやじギャグと同じで、「へえ、そんな可能性があるんだ!」も、「うーん、なんだかピンとこない...」も、どっちも正解です!
友だちや親、先生...と同じように、ひとつの提案をくれる存在として、生成AIをとらえてみてくださいね。
ちなみに...中高生のみなさんには、
「こんなこと言ったら、変、って思われちゃわないかな?」
「いつもの私とは違う一面を出すのがちょっと気恥ずかしい」
など、人に話すことで受ける反応を想定して、つい話すのをためらってしまうような本音があるかもしれません。
でも、どんな本音をぶつけても、生成AIはそれらを全て肯定的に返してくれます。
主観や先入観などが入らない生成AIを相手にすることで、本音を出しても安心できる状態で、たとえば今回のように将来の可能性についても深掘りできることが、生成AIのよさだと思います。
では最後に...もっと「本音」でこの質問をぶつけてみましょう。
本当は、わたし「OOO」やりたいの。
どんな可能性ある?
うーん...。今の自分は15歳(のつもり)で質問しているので、これでどうだ!
本当は、わたし「自分にしかできないこと」やりたいの。
どんな可能性ある?
回答どん!
「自分にしかできないことを見つけるためには、自己探求や試行錯誤が必要。自分の内面に向き合い、自己理解を深めることで、独自性を発揮する道が開けてくるでしょう。」
自分のことを理解することがとにかく大切だということがわかります。
「アメリカのディズニーランドにいきたい!」
「バンジージャンプを飛んでみたい」
「国連大使になりたい どんな可能性ある?」
「英語ともうひと言語学ぶとしたら何語を学べばいい?」
「養護教諭になりたいの どんな可能性がある?」
「国連宇宙海軍に入りたい。どうすればいい?」
「プログラマーになりたいけど、プログラミングは少し難しい。どうすればいい?」
「軍事研究家になるために今からできること20個教えて!」
どうやら、みなさん生成AIに向かってのびのびと自分の思いを投げかけられたようです。
生成AIからのヒントをもとに書いた「人生でこれやれたら本当に最高!」なことについて笑顔で発表していました。
今回、編集部が生成AIと「話して」みて感じたのは、うまく言えなくても、ちょっと無茶なことを言っても、やさしく受け止めて返してくれるということ。
たとえば、ある生徒さんからの、
「プログラマーになりたいけど、プログラミングは少し難しい。どうすればいい?」
に対して、生成AIはまず、「プログラミングが難しいと感じるのは自然なことです」と回答していました。優しい...!
生成AIは、質問に回答してくれたりや翻訳するなど、日常を便利にしてくれるだけでなく、何を言っても否定しない、同じ話を延々しても疲れることなく答えてくれる「相談相手」にもなってくれるといえそうです。
そして、生成AIだからこそ、思ってもいなかったようなヒントをくれることもあるので、周りにはちょっと言いにくい悩みや夢の相談相手として頼ってみてもいいかもしれません!
中高生のみなさん、ありがとうございました!
今回のプログラムで書いた「人生でこれやれたら本当に最高!」なことが実現しますように...。
このイベントを企画した竹安に、参加してくれた中高生のみなさんからどんな感想があったのか聞いてみました。
LINEヤフーでは、社内外への積極的な生成AIの活用を推進しています。私たち「IT人材育成プロジェクト」もこれまでインターネットを通じて、若い世代のキャリア教育を行ってきました。その中で、生成AIの力を借りて子どもたちの「好き」や「夢中」を育み、彼らの可能性を引き出すことができないかと考えました。
中高生が普段から使っているLINE上で使えるLINE AIアシスタントなら、24時間365日、いつでもどこでも、友だちに相談するような感覚で生成AIに相談し、気持ちを打ち明けられます。
また、誰にも見られずに本当の気持ちを打ち明けられ、対面で相談することが苦手でも相談しやすい環境を提供できるという「生成AIならではの良さ」を知っていただけるのではないかと考えたことがきっかけです。
中高生がLINE AIアシスタントで遊ぶような感覚で、ワイワイ話しながらスムーズに使っていたのが印象的でした。
生成AIを使ったワークについていただいた感想には、具体的に以下のようなものがありました。
「今までは考えられていなかった『やりたいこと』を改めて考えてみて、自分をより知ることができた。将来やりたいことについて今からできることを考えてもあまり思いつかなかったが、生成AIに質問すると新しい視点で考えることができた」
「生成AIを使って、色々なことができるということを知った。これからは活用していきたい」
「普段使わない生成AIを使うと、人と話したときにはあまり出てこない選択肢(アイデアや言葉)があったので、とても可能性が広がったと思う」
LINE AIアシスタントを活用することで、
・自分の本音を言えて、それを肯定的に受け入れてもらえる
・自分の思考や体験の範囲を超えて、可能性を拡大できる
このようなテクノロジーの力を実感してもらえたのではないかと思っています。
また、参加してくれた生徒さんの8割以上が、
・夢中になれることが見つかった
・今考えていることが自分にとってどういう意味を持つのかがわかった
・自分の未来の方向性につながると感じた
・自分ならできると思った!
など、とても前向きな気持ちでプログラムを修了し、「自分の未来は自分で創る!」を体感してもらえたと感じています。
日本財団やOECDなどの若年層アンケートの結果から、日本の若者が抱える課題の一つとして「未来や自己に期待を持てない」という問題が浮き彫りになっています。
今回のプログラムを通じて、テクノロジーの活用がその課題の底上げに寄与できる可能性を見出しました。これからも、生成AIをはじめとしたテクノロジーの力で、若者たちが「未来や自己に期待を持てる」ようになることを目指していきます。
悩み相談はどうやって投げるのがいいの? 利用する際に気をつけたいことは?
※LINE AIアシスタントは、LINE公式アカウントを友だち追加することでご利用いただけます(体験プランは無料)。
取材日:2024年8月21日
※本記事の内容は取材日時点のものです