高校野球・秋季大会2021「実力校ランキング」

「秋の実力校ランキング」関東大会編 センバツ連覇がかかる東海大相模が軸か

上原伸一
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今秋の県大会は先発を務めた決勝以外に登板の機会がなかった求だが、4番打者として強力打線を引っ張った 【写真は共同】

 開催地の茨城県から3校、栃木、群馬、千葉、埼玉、神奈川、山梨の各県から2校ずつ、計15校が出場する関東大会。ベスト4に入れば春のセンバツ出場が濃厚となるが、甲子園常連の実力校が多く、その戦いは熾烈を極めるだろう。ライターの上原伸一氏が選んだトップ5は、いずれも全国実績のある強豪校。その中でもセンバツ連覇がかかる東海大相模が一頭地抜けていると見る。

東海大相模と浦和学院は新監督の下で

 例年、各県の甲子園常連校が集う秋の関東大会。今年もお馴染みの学校が顔をそろえた。各校の実力に大きな差がないなか、順位付けの基準としたのは、県大会の戦いぶりと投打の軸が確立しているかどうか。さらに選手の経験値も考慮した。

 1位としたのはセンバツ連覇の挑戦権を有す東海大相模(神奈川1位)だ。投打とも戦力が充実しており、関東でも頭一つ抜けている感がある。

 夏の神奈川大会では優勝候補筆頭に挙げられながらも、部内で新型コロナウイルス感染者が出て準々決勝を前に無念の辞退となった。そして大会後には、春は3回、夏は2015年に甲子園優勝に導いた門馬敬治監督が勇退。元巨人で、今夏まで東海大静岡翔洋を率いていた原俊介氏が監督を引き継いだ。

 東海大相模OBでもある原監督は、門馬前監督から継承した「アグレッシブベースボール」を推進し、チームは秋の県大会で6試合を戦って84得点4失点。激戦区・神奈川で圧倒的な力を示し、3年連続15回目の優勝を果たした。

 投手の中心は庄田聡史(2年)だ。県大会では準決勝で横浜商大高を相手に13奪三振で完封する(7回コールド)など、エースナンバー「1」をつけた求航太郎(2年)が本調子でないなか、主戦の役割を果たした。最速140キロ超のストレートに加え、多彩な変化球を操る。

 打線では、阪神コーチの平野恵一を叔父に持つ求が4番に座る。関東大会進出がかかる横浜商大高戦では2安打2打点と気を吐いた。優勝した春のセンバツでは2回戦の先発を担った求が投手として完全復調すれば、チームは盤石になるだろう。
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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。外資系スポーツメーカーなどを経て、2001年からフリーランスのライターになる。野球では、アマチュア野球のカテゴリーを幅広く取材。現在はベースボール・マガジン社の『週刊ベースボール』、『大学野球』、『高校野球マガジン』などの専門誌の他、Webメディアでは朝日新聞『4years.』、『NumberWeb』、『ヤフーニュース個人』などに寄稿している。

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