スペースワールド駅

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スペースワールド駅
駅舎(2007年11月10日)
スペースワールド
Space World
JA24 枝光 (1.1 km)
(1.1 km) 八幡 JA22
地図
所在地 北九州市八幡東区東田[1]二丁目3-1
北緯33度52分16.27秒 東経130度48分23.15秒 / 北緯33.8711861度 東経130.8064306度 / 33.8711861; 130.8064306座標: 北緯33度52分16.27秒 東経130度48分23.15秒 / 北緯33.8711861度 東経130.8064306度 / 33.8711861; 130.8064306
駅番号 JA  23 
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
所属路線 JA 鹿児島本線
キロ程 21.1 km(門司港起点)
電報略号 スヘ
駅構造 高架駅[1]
ホーム 2面4線[1]
乗車人員
-統計年度-
1,786人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日 1999年平成11年)7月2日[1]
備考 直営駅
九 北九州市内
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スペースワールド駅(スペースワールドえき)は、福岡県北九州市八幡東区東田二丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線である[1]駅番号JA23

歴史[編集]

鹿児島本線枝光 - 八幡間の経路変更の一環として設置された[2]枝光駅八幡駅は八幡製鐵所の敷地に沿って半円状に迂回する経路を通っていたが、東田地区が遊休地化したことに伴い、東田地区再開発計画が策定され、その際に最短経路に変更された。これにより枝光 - 八幡間の駅間距離は3.2 kmから2.2 kmに短縮されている[2]

1902年明治35年)に九州鉄道1891年(明治24年)に開通した小倉駅 - 黒崎駅間を、八幡東区茶屋町を通る「大蔵線」を廃止し、戸畑駅を経由する海沿いのルートに変更した際、八幡製鐵所工場敷地を迂回するルートとなった。1970年代以降、粗鋼生産の主力を君津製鐵所等へ移管したことや、戸畑地区への集約、第三技術研究所の富津市への移転等により、東田地区は遊休地となった。その遊休地の一部を利用して1990年平成2年)4月にスペースワールドが開園した。当初スペースワールドへは枝光駅が最寄り駅とされ[1]、枝光駅よりスペースワールドに向かう歩道橋が設置された。

その後、東田地区再開発計画の一環として線路をスペースワールドの西側に移設し、急カーブを解消して距離を短縮する計画が進行。1999年(平成11年)7月2日に高架化が完成すると同時にスペースワールドの最寄駅として当駅が開業した。

駅名は公募により最多得票の「スペースワールド」に決定した[3]。スペースワールド入園客の利便性を図るだけではなく、一連の計画による再開発地域の拠点とすることも目的として設置された駅である。スペースワールドのメインゲート付近に位置し[2]、スペースワールドへは、駅から徒歩5分ほどであった[4]

2001年(平成13年)には駅前地区で北九州博覧祭2001が開催。期間中は特急「ソニック」「有明」の一部列車も停車した。多客期の特急臨時停車はその後も行われていた[5]

2018年(平成30年)1月1日の午前2時をもってスペースワールドは閉園したが、JR九州は「地元自治体(北九州市)などから駅名改称の要望は出ていない」として、閉園後も当駅の駅名は変更されていない[6][7][8]。ただし、朝と夜を除いて行われてきた快速列車の停車は、同年3月17日のダイヤ改正をもって行われなくなった[9]

その後、2022年令和4年)4月28日THE OUTLETS KITAKYUSHUの開業にあわせ、再び主に土休日に限定した、臨時停車が一部の快速・特急列車で行われている[10]

年表[編集]

駅構造[編集]

12両編成対応[18]島式ホーム2面4線を有する2階建ての高架駅[2]。防風対策としてガラスのスクリーンを設けている[2]。付近に残る東田第一高炉をイメージして駅舎の床・壁は煉瓦で構成され、側壁はスチール製となっている[2]。カーブの途中に駅が存在するために[5]上り小倉方面の停車列車は主に3番のりばを使用し、一部の列車は4番のりばを使用し、下り博多方面・直方方面は乗降時の安全確保のため停車列車はすべて1番のりばに停車する。

4番線の内側(海側)を貨物線(複線)が通るが、信号等は設置されていない。当駅を境に枝光側で、旅客線と貨物線が分かれる。

みどりの窓口が設置されている[15]SUGOCAの使用が可能である。

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先 備考
1・2 JA 鹿児島本線 下り 黒崎博多方面 通常2番のりばは特急・快速列車の通過のみ
3・4 上り 小倉下関方面 4番のりばは一部の列車のみ

利用状況[編集]

2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員3,219人である[19]

JR九州及びとうけい北九州によると、近年の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員[20]
2000年 1,418
2001年 2,576
2002年 1,410
2003年 1,572
2004年 1,757
2005年 1,753
2006年 2,211
2007年 2,650
2008年 2,690
2009年 2,591
2010年 2,788
2011年 2,937
2012年 2,952
2013年 3,127
2014年 3,050
2015年 3,017
2016年 2,878
2017年 3,168
2018年 2,349
2019年 2,247
2020年 1,696
2021年 1,786
2022年 3,219
  • 2001年は北九州博覧祭による利用増、2006年以降は当地から徒歩5分程度の距離にイオンモール八幡東が開店し、最寄り駅としての利用者が増加している。

駅周辺[編集]

当駅は日本製鉄(旧:新日本製鐵→新日鐵住金)八幡製鉄所の遊休地を利用した再開発地域に立地している[1]。そのため駅周辺地区は幅の広い道路と区画の整った土地のあり電線が埋設された現代的な街並みで、大規模施設が立地している。駅の北を通る高架道路は北九州高速5号線である[1]。駅の南西に建つ東田第一高炉は日本初の近代製鉄用高炉である。スペースワールド営業時は、ジェットコースターの音がホームまで聞こえてくる駅であった。

駅からスペースワールドを見る(2017年3月)

隣の駅[編集]

九州旅客鉄道(JR九州)
JA 鹿児島本線
  • 特急「ソニック」臨時停車駅(土休日の11号のみ)
快速(土休日の一部の列車のみ臨時停車)
戸畑駅 (JA25) - スペースワールド駅 (JA23) - 八幡駅 (JA22)
区間快速・普通
枝光駅 (JA24) - スペースワールド駅 (JA23) - 八幡駅 (JA22)

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、20頁。 
  2. ^ a b c d e f 「鹿児島本線線路切替え スペースワールド駅が開業」『鉄道ジャーナル』第395号、鉄道ジャーナル社、1999年9月、97頁。 
  3. ^ a b 「枝光-八幡間の新設駅名 スペースワールド駅に」『交通新聞』交通新聞社、1997年4月21日、3面。
  4. ^ ルート”. スペースワールド. 2016年1月15日閲覧。
  5. ^ a b 『JR九州のひみつ』PHP研究所、2015年10月、49頁。ISBN 9784569814933 
  6. ^ “JR九州・青柳社長、福岡のスペースワールド閉園後も「駅名は変えない」”. 産経ニュース. (2017年4月26日). https://www.sankei.com/article/20170426-ZVKZJAUNR5LY3OXSGK7BQQUDZE/ 
  7. ^ 「スペースワールド」駅名はそのまま 費用がネック?改称検討されず”. 西日本新聞 (2022年4月23日). 2022年6月13日閲覧。
  8. ^ 閉園した施設名をそのまま駅名として使用し続けている例は、小田急小田原線向ヶ丘遊園駅や、JR外房線行川アイランド駅JR五能線ウェスパ椿山駅などがある。
  9. ^ a b 平成30年3月にダイヤを見直します” (PDF). 九州旅客鉄道 (2017年12月15日). 2017年12月15日閲覧。
  10. ^ ジ・アウトレット北九州開業に伴い、土休日を中心に一部の 特急・快速列車がスペースワールド駅に臨時停車します!!”. 九州旅客鉄道株式会社. p. 1 (2022年3月24日). 2022年6月13日閲覧。
  11. ^ 「鹿児島線新駅の起工式 JR九州 スペースワールド駅」『交通新聞』交通新聞社、1998年7月22日、1面。
  12. ^ JR時刻表1999年7月号
  13. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '01年版』ジェー・アール・アール、2001年7月1日、190頁。ISBN 4-88283-122-8 
  14. ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日) 
  15. ^ a b スペースワールド駅”. 九州旅客鉄道株式会社. 2021年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月26日閲覧。
  16. ^ 北九州事業所”. JR九州サービスサポート. 2021年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月25日閲覧。
  17. ^ 鉄道駅業務”. JR九州サービスサポート. 2023年10月2日閲覧。
  18. ^ 『鉄道ファン』1999年4月号、交友社、1999年、p.87
  19. ^ 駅別乗車人員上位300駅(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月2日閲覧。
  20. ^ 長期時系列統計 - 北九州市

関連項目[編集]

外部リンク[編集]